中世のサンティアゴ巡礼路ではヨーロッパ各地からの道が歩かれていましたが、イギリス、スコットランドや北欧のスカンジナビアやフィンランドの巡礼者は船でスペイン北部のリバデオ(Ribadeo)、コルーニャ(Coruña)及びフェロール(Ferrol)等の港へ着き、サンティアゴ・デ・コンポステーラへ徒歩で向かいました。 スカンジナビアやイギリスからの巡礼は12世紀頃からで1147年に十字軍がイスラムの攻撃を助ける前にドイツ、イギリスから聖地であるサンティアゴの墓を訪問したことが伝えられています。また1154年から1159年にアイスランドの僧であったNicholas Bergssonがアイスランドからノルウェーのベルゲンからキール運河を航海してサンティアゴとローマ間を旅行したことが記録されてます。
この様にしてコルーニャ(Coruña)及びフェロール(Ferrol)がサンティアゴへの主要なスペイン北部の
出発地点となりイギリス人の道(Camino Inglés)と言われる様になりました。コルーニャ(Coruña)からサンティアゴまでは74Km、フェロール(Ferrol)からは115Kmですが、現在は巡礼証明書を貰えるフェロール(Ferrol)から歩く巡礼者がほとんどでアルベルゲや道標等も整備されています。近年はサンティアゴ巡礼者が増加しサリア(Sarria)から100kmのアルベルゲ等が非常に混雑すること及びフランス人の道を歩き終わった巡礼者が次の目標としやすいことからイギリス人の道(Camino Inglés)を歩く人が増えてきました。
フェロール(Ferror)の港を望む | ベタンソス(Betanzos)の街 |
イギリス人の道(Camino Inglés)行程は下記の通りです。
フェロール(Ferrol)からサンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)まで
121.6Km 6Etapa(区間)
コルーニャ(Coruña)からホスピタル・デ・ブルマ(Hospital de Bruma)まで
33.6km 1Etapa(区間)
図 1.1 全体ルート図
HP Camino de Santiago con Paradores
(http://viajar.elperiodico.com/especial/paradores/otros_caminos/ingles.htm)より
下記のHPに詳細な行程・ルート図がありますので参考にしてください。
・Gronz.com (Guia del Camino Inglés):
http://www.gronze.com/camino-de-santiago/caminos/guia-del-camino-ingles
・EROSKY CONSUMER (Camino Inglés):
http://caminodesantiago.consumer.es/los-caminos-de-santiago/ingles/
・Mondicamino(Camino Inglés) : http://www.mundicamino.com/rutas.cfm?id=55
下記はガリシア州の観光案内ですがガイドブック等もあり参考になります。
・galicia buen Camino (Camino Inglés) :
http://camino.xacobeo.es/caminos/camino-ingles
イギリス人の道(Camino Inglés)の宿泊施設は前校のWebサイトに紹介されています、
2015年9月にフェロール(Ferrol)からサンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)までを歩きました。コルーニャ(Coruña)からホスピタル・デ・ブルマ(Hospital de Bruma、以下ブルーマ(Bruma)と記載します。)までについては情報が無いためご留意下さい。
(1)比較的アップダウンがある。
フェロール(Ferrol)の海岸から歩き始めブルマ(Bruma)までは海岸沿いですがスペイン北部の海岸はリアス式である為、ミーニョ(Miño)付近以外は砂浜の海岸は無く巡礼路は200~300m程度の丘陵を歩くので比較的アップダウンが大きいです。
(2)巡礼路の途中にBar(バル)やレストランが少ない
アルベルゲのある街(ポンテデウメ(Pontedeume)、ベタンソス(Betanzos)等はバル(Bar)やレストランがありますが巡礼路の途中はフランス人の道の様にバル等がありません。特にベタンソス(Btanzos)からブルマ(Bruma)は少ないので昼食・飲料などの持参が必要です。
(3)アルベルゲ(Albergue)にホスピタレロが常駐していない
途中のアルベルゲ(Albergue)は主にMunicipal(公営)ですがフランス人の道(Camino Farancés)の様にホスピタレロが常駐しておらず、夕方に料金を取りに来る程度です。従って早めに到着したら、開いているベットを確保してシャワーなどを済ませておきましょう。カギがかかっていて受付開始の時間まで待つ場合や電話で連絡してカギを取りに行く箇所もあります。
今回はタブレットにEROSKI CONSUMERの情報をダウンロードして持ち歩く事にしてガイドブックを購入しませんでした。イギリス人の道(Camino Inglés )では現在下記のガイドブックがあります。
書名 :Camino Pilgrim™ Guides: Camino Inglés - Ferrol or A Coruña to Santiago de Compostela 2018/19 下記のサイトから購入可能 |
Amazon.jpでは下記のガイドブックが購入可能です。
書名 :A Pilgrim's Guide to the Camino Inglés & Camino Finisterre Including Múxia Circuit | |
書名 :The Camino Ingles: 6 days (or less) to Santiago |